松江市立病院医学雑誌
Online ISSN : 2434-8368
Print ISSN : 1343-0866
VVIペースメーカー患者の血圧変動の発生要因の検討 静脈環流様式からの検討
小林 茂雄太田 哲郎石川 成範野坂 周岡田 清治国澤 良嗣泉 司郎
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1998 年 2 巻 1 号 p. 19-23

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抄録
1)心室収縮期に心房収縮がおこるとS波は減少し,D波は増加した.心房収縮が欠如するとS波は減少したが,D波は変化しなかった.2)S波,D波のFlow Velocity Integralの和からA波のFlow Velocity Integralを差し引いたTotal Flow Velocity Integralは,心房収縮が心室拡張期にある心拍から心室収縮期にある心拍に移動する時,又は心房収縮が必室拡張期にある心拍から心房収縮が欠如する心拍に移動する際減少し,血圧が低下した.Total Flow Velocity Integralは,心房収縮が心室拡張期には起こらない心拍交互の移動時には変化せず,血圧の低下も認められなかった.以上,VVIペーシングにおいては,心房収縮の時相により静脈還流が変化した.血圧の変動とは,Total Flow Velocity Integralがよく一致した
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© 1998 松江市立病院
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