松江市立病院医学雑誌
Online ISSN : 2434-8368
Print ISSN : 1343-0866
最新号
選択された号の論文の10件中1~10を表示しています
  • 入江 隆
    2024 年27 巻1 号 p. m3
    発行日: 2024/12/01
    公開日: 2025/08/31
    ジャーナル フリー
  • 黒崎  智之, 上田  正樹, 福永  典子
    2024 年27 巻1 号 p. 1-10
    発行日: 2024/12/01
    公開日: 2025/08/31
    ジャーナル フリー
    【目的】脳卒中患者の下肢筋力と歩行能力に関して,症状別や損傷部位別に検討された報告は少ない.本研究の目的は,脳卒中の損傷部位別の筋力及びバランス能力と歩行能力との関係を明らかにすることである. 【対象と方法】当院で入院中に理学療法を実施した脳卒中患者128例を対象とし,発症後2週前後で非麻痺側及び麻痺側膝伸展筋力,Berg balance scale(以下,BBS),感覚障害や失調症状の有無,自立歩行の可否等を調査した.脳卒中の損傷部位別に大脳皮質群,基底核周囲・放線冠群,脳幹群,小脳群の4群に分類し,それぞれの群において歩行自立群と歩行困難群の2群間比較,非麻痺側及び麻痺側膝伸展筋力とBBSの相関係数の検定,歩行可否を目的変数としたロジスティック回帰分析を行った. 【結果】非麻痺側および麻痺側膝伸展筋力は,大脳皮質群と基底核周囲・放線冠群では歩行自立群が有意に高かったが,脳幹群と小脳群では有意差は無かった.BBSは大脳皮質群,基底核周囲・放線冠群,脳幹群,小脳群とも歩行自立群が有意に高かった.非麻痺側膝伸展筋力とBBS,麻痺側膝伸展筋力とBBSは,大脳皮質群,基底核周囲・放線冠群で有意な正の相関を認めたが,脳幹群と小脳群ではいずれも有意な相関は無かった.ロジスティック回帰分析の結果,大脳皮質群では非麻痺側膝伸展筋力が,基底核周囲・放線冠群では麻痺側膝伸展筋力とBBSが,脳幹群,小脳群ではBBSが有意な因子であった. 【結語】大脳皮質群,基底核周囲・放線冠群では非麻痺側及び麻痺側膝伸展筋力は歩行に重要な要因であると考えられたが,脳幹群,小脳群では非麻痺側及び麻痺側膝伸展筋力が歩行に及ぼす影響は限定的であると考えられた.脳卒中患者の下肢筋力とバランス能力,歩行能力の関係は損傷部位で異なる可能性が示唆され,リハビリテーションはこれらを考慮して実施する必要があると考える.
  • 井原  伸弥, 伊藤 麻里子, 黒崎  智之, 松浦  佑哉, 川島  展之, 太田  哲郎, 佐貫  仁宣, 岡田  清治, 中村  琢, ...
    2024 年27 巻1 号 p. 11-15
    発行日: 2024/12/01
    公開日: 2025/08/31
    ジャーナル フリー
    【目的】独居の高齢者や同居家族の全てが高齢者である世帯が増加している.高齢者世帯へ退院した心不全患者の予後とそれに関与する因子を明らかにすることである. 【方法】2021年1月から2022年8月に当院で心臓リハビリテーションを実施した75歳以上の心不全患者266例のうち,自宅退院した独居,または世帯年齢全員が65歳以上である81例を対象に退院後1年間の心不全再入院または総死亡を複合エンドポイントとして年齢,性別,退院時のBMI(Body Mass Index),左室駆出率(Ejection fraction; EF),アルブミン(Albumin; Alb),ヘモグロビン(Hemoglobin; Hb),推定糸球体濾過値(Estimated glemerular filtration rate; eGFR),N-terminal pro-brain natriuretic peptide; NT-proBNP,日常生活活動度(Functional Independence Measure; FIM),世帯状況(独居/高齢者世帯)についてcox比例ハザード回帰分析を傾向スコア(PS)による補正を行い解析し,p<0.05を有意とした. 【結果】複合エンドポイントを心不全再入院24例と総死亡5例の29例(36 %)に認めた.単変量ではHb(HR=0.42,p=0.032),eGFR(HR=0.45,p=0.018),NT-proBNP(HR=6.47,p<0.001).傾向スコアによる逆確率重み付け法ではHb(HR=0.32,p=0.012),NT-proBNP(HR=4.65,p=0.008),世帯状況(HR=4.27,p=0.044),退院時FIM(HR=4.98,p=0.02).PSによる共変量調整ではHb(HR=0.68,p=0.006),NT-proBNP(HR=6.57,p=0.003),世帯状況(HR=2.95,p=0.041),FIM(HR=3.55,p=0.04)であった. 【考察】高齢者世帯の心不全患者の退院時にはNT-proBNP,Hbに注目し,FIMの各項目が6点以上でADL自立レベルの維持が重要であることが示唆された.また,独居は生活機能が維持されており,これが高齢心不全の予後にも影響していることが示唆された.
  • 安達  奏恵, 青山  翔子, 今井  孝, 酒井  牧子, 河野  通盛
    2024 年27 巻1 号 p. 16-20
    発行日: 2024/12/01
    公開日: 2025/08/31
    ジャーナル フリー
    当院では2020年6月から,入院時に内服薬を4週以上継続して6剤以上服用している患者に対し,週1回ポリファーマシー対策チームがカンファレンスを行い,医師へ処方内容の変更提案を行っている.本研究の目的は,対象患者の年齢や処方した診療科,薬剤の分類ごとの減薬の提案と実施の実態を明らかにし、今後のポリファーマシー対策に役立てることである. 2020年7月~12月の間にポリファーマシー対策チームが処方内容の見直しを行った入院患者545名のうち,処方変更の提案を行った患者は389名,薬剤は808剤で,変更を実施した患者は143名(37 %),薬剤は241剤(30 %)であった.提案薬剤は消化器系薬,睡眠薬・向精神薬・抗うつ薬,脂質異常症治療薬の順で多く,処方変更実施薬剤も同様の順となった.減薬継続薬剤は消化器系薬,睡眠薬・向精神薬・抗うつ薬,降圧薬の順となった.ポリファーマシー対策チームによる提案による処方変更は,年齢,処方薬剤,診療科により有意な差が認められ,90歳以上の高齢者,消化器系薬,脳神経外科で処方変更例が多く,消化器外科と糖尿病内科で処方非変更例が多かった.退院時に減薬が実施され,退院後の経過を追跡できた患者58名について,入院中に減薬が実施された薬剤87剤中79剤(91 %)の減薬が継続されていた.ポリファーマシーに介入して処方変更を促進するためには年齢,薬剤の種類,診療科などを考慮して提案を検討していく必要があると考えられた.
  • -医療従事者と患者の認識の違いについて-
    杉原  辰哉, 伊藤 麻里子, 川島  展之, 松浦  佑哉, 井原  伸弥, 黒崎  智之, 森山  修治, 上田  正樹, 森脇  陽子 ...
    2024 年27 巻1 号 p. 21-27
    発行日: 2024/12/01
    公開日: 2025/08/31
    ジャーナル フリー
    目的:心肺運動負荷試験(Cardiopulmonary exercise testing;CPX)は心不全患者の至適活動量を明らかにして運動指導をするために有用であるが,患者個々の日常生活に応じて適切な活動量について説明し,患者や家族の十分な理解を得ることは容易ではない.CPXの結果をもとに個別に対応できる運動指導患者説明用紙を作成し,この説明用紙が運動指導を実施する医療者と指導を受ける患者のニーズに対応しているかを検討することが本研究の目的である. 方法:説明用紙には,嫌気性代謝閾値(Anaerobic threshold;AT)を「心臓に負担のかからない活動量」,最大酸素摂取量(Peak oxygen consumption;Peak VO2)を「体力」,運動時換気効率(Minute ventilation vs.carbon dioxide output slope: VE vs.VCO2 slope)を「息切れのしやすさ」とした.心肺機能はPeak VO2またはATをもとに基準値の80 %以上を正常,80~60 %をやや低下,60~40 %を低下,40 %未満をとても低下とした.息切れはVE vs.VCO2 slope 34.0を境に「あり/なし」とし,ATレベルの心拍数を記載した.活動量は代謝当量(Metabolic equivalents;METs)で,3.0METsに線を引き,日常生活の目安として認識できるようにした.説明用紙の有用性を検討するため「患者指導に役立つCPX項目(心肺機能・息切れ・心拍数・活動量)」と「患者説明用紙に取り入れてほしい活動内容」についてアンケート調査を実施した. 結果:CPX項目については,心臓に負担のかからない活動量への関心が1番高く,看護師と患者は心肺機能,理学療法士は心拍数に対して関心が高い傾向がみられた.また活動内容については,室内での生活に必要な活動への関心が高かった. 結語:CPXの結果を反映した説明用紙を作成し,アンケート調査結果を参考に改訂した.理学療法士,看護師,患者ともに「心臓に負担がかからない活動量」に関心を持っていたが,心リハを行いながら生活指導を行っている理学療法士は心拍数を運動強度の重要な指標のひとつとして認識していた.今後はセルフアセスメントという観点からも看護師,患者と共にチーム医療として心拍数をもとにした心リハや生活指導について取り組んでいく必要がある.
  • 上山 潤一, 佐野  仁志, 奈良井  哲, 近藤  康光, 辻  靖博 靖博
    2024 年27 巻1 号 p. 28-32
    発行日: 2024/12/01
    公開日: 2025/09/01
    ジャーナル フリー
    我々は,打撲後の頚部痛を契機に発見されたランゲルハンス細胞組織球症(Langerhans cell histiocytosis;LCH)の1例を経験した.患児は,5歳男児.転倒後に頚部痛が出現,経過中に増悪し,姿勢異常を伴うようになった.各種画像検査で第5頚椎の扁平化と椎弓周囲の軟部陰影像を認めた.全身精査と頚部生検を施行し,病理組織検査によりLCHと確定診断した.LCHは,外傷を契機に発見されることがあり,明確な受傷歴がある場合においても鑑別から除外せず,精査する必要がある.
  • 田代  稚惠, 中曽  崇也, 高橋  正国, 大石  徹郎, 入江   隆
    2024 年27 巻1 号 p. 33-37
    発行日: 2024/12/01
    公開日: 2025/09/01
    ジャーナル フリー
    子宮全摘術に関して腹腔鏡下手術では開腹術に比べて尿管損傷の発生率が高く,摘出子宮重量がそのリスクを上昇させる.今回,巨大子宮筋腫にたいしてロボット支援下子宮全摘術を行う際に,尿管損傷を回避するために蛍光尿管カテーテルを留置し,安全に手術が遂行できた症例を経験した.症例は50歳,腹部膨満と頻尿を主訴に受診され,多発子宮筋腫の診断であった.臍上に達する大きな腫瘤であったが,腹腔鏡下手術の強い希望があり,GnRHアンタゴニストを術前に使用し,ロボット支援下子宮全摘術を行った.尿管損傷の高リスク症例と考え,術中は左右蛍光尿管カテーテルを留置し,適宜尿管の位置を視覚的に確認した.周術期合併症はなく,術後回復は順調で予定通りの退院が可能であった.今後,腹腔鏡下もしくはロボット支援下手術の普及に伴い,高リスク症例の増加が予測され尿管等の臓器損傷への配慮が一層必要になる.本例の経験から蛍光尿管カテーテルは,術中の尿管損傷回避に有用となることが示唆された.
  • 森廣  笑子, 田村  涼子, 瀬利 しのぶ
    2024 年27 巻1 号 p. 38-43
    発行日: 2024/12/01
    公開日: 2025/09/01
    ジャーナル フリー
    症例は行動抑制,自己評価の低下,孤独感を強めている1型糖尿病の女性で,スティグマを明らかにし,看護介入を行い,その妥当性と有効性を検討した.初回面談時,1,3,6カ月後に糖尿病問題領域質問票(PAID)を用いて調査し,実施.初回4点以上の項目に情報提供と療養支援を実施. HbA1c値の推移,PAID点数変化を分析.介入前後の言動を糖尿病スティグマの類型で分類した.結果:面談時目標がない,食の楽しみ・略奪,食事への執着,合併症への不安,憂鬱,低血糖不安,罪悪感,エネルギーの剥奪に対し,血糖補正方法,低血糖対処を指導.同疾患患者と交流の場を設けた.介入前後で乖離的・自己スティグマは前向きな言動に変化した.PAIDの実施により心理的負担感情の変化を理解し,現在抱えている問題点の把握,個別の看護介入を行うことはスティグマの進行を防止するために妥当で有効な取り組みと考えられた.
  • 太田  哲郎
    2024 年27 巻1 号 p. 44-45
    発行日: 2024/12/01
    公開日: 2025/09/01
    ジャーナル フリー
    ChatGPTをはじめとする生成AIは日々進歩しており,便利な道具として日常の仕事や生活でも活用されています.医学教育や学術論文の作成にAIを使うことには賛否両論があります.1)-6) 論文投稿に関しても使用を禁止するものから,ある程度許容しているものまで雑誌により様々です.ChatGPT4oに「医学論文作成にChatGPTなどのAIを使用することのメリットとデメリット,また,英文の一流医学論文雑誌に投稿するときの注意点について教えてください.」と質問した結果を以下に要約してみました.
  • 太田  哲郎
    2024 年27 巻1 号 p. 128
    発行日: 2024/12/01
    公開日: 2025/09/01
    ジャーナル フリー
feedback
Top