抄録
症例は行動抑制,自己評価の低下,孤独感を強めている1型糖尿病の女性で,スティグマを明らかにし,看護介入を行い,その妥当性と有効性を検討した.初回面談時,1,3,6カ月後に糖尿病問題領域質問票(PAID)を用いて調査し,実施.初回4点以上の項目に情報提供と療養支援を実施. HbA1c値の推移,PAID点数変化を分析.介入前後の言動を糖尿病スティグマの類型で分類した.結果:面談時目標がない,食の楽しみ・略奪,食事への執着,合併症への不安,憂鬱,低血糖不安,罪悪感,エネルギーの剥奪に対し,血糖補正方法,低血糖対処を指導.同疾患患者と交流の場を設けた.介入前後で乖離的・自己スティグマは前向きな言動に変化した.PAIDの実施により心理的負担感情の変化を理解し,現在抱えている問題点の把握,個別の看護介入を行うことはスティグマの進行を防止するために妥当で有効な取り組みと考えられた.