抄録
災害廃棄物は,一般廃棄物の処理責任を有する市区町村が主体となり迅速に収集・撤去し,適正に処理を完了させなければならない。しかし,ひとたび大規模な災害が発生すると,膨大かつ多様な災害廃棄物が一時に発生してしまう。このため,2018 年度の災害では,研究・専門機関,関係業界団体等から構成される災害廃棄物処理支援ネットワーク (D.Waste-Net) の専門家を環境省職員とともに派遣し,災害廃棄物処理に関する助言や,仮置場の設置運営等の技術的な支援を実施した。災害廃棄物対策に関する取り組みとしては,災害廃棄物対策推進検討会の開催や地域ブロック協議会の設置,災害廃棄物処理計画の策定支援を行うなど,国レベル,地域ブロックレベル,自治体レベルで廃棄物処理システムの強靱化を進めている。