医学教育
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OSCEによる「臨床入門」実習の評価
伴 信太郎津田 司田坂 佳千佐々木 宏起葛西 龍樹涌波 満東 理青井 一展越智 則晶山本 康博伊藤 克浩E. K. Kachur
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1994 年 25 巻 6 号 p. 327-335

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抄録

年生のインタビューと身体診察の実習 (“臨床入門”) の評価法としてOSCE (Objective Structured Clinical Examination) を導入した.OSCEはそれまでの筆記試験を主とした評価法に比して, 1) 学生の学習態度に大きな変容をもたらし, 2) 学生は, 患者役も演ずることによって診察を受ける患者の立場に身を置いてみる経験ができ, 3) 評価者として参加したレジデントにっては, インタビューと身体診察のトレーニングの “総まとめ” として役立ち, 4) 教官にとっては, 学生の弱点や教え方の問題点が浮き彫りにされ, 5) 実習の評価法としては妥当性において明らかに優れ, 信頼性の点でも優れた一面があった.OSCEは若干の今後改善すべき点はあったものの, きわめて有用な評価法であった.

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