医学教育
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特別掲載 : 第53回 日本医学教育学会大会より
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特集 : 医療者教育における多面的・多角的な学習者支援を考える
  • 西城 卓也, 堀田 亮, 藤江 里衣子, 下井 俊典, 清水 郁夫, 川上 ちひろ
    原稿種別: 研究論文
    2022 年 53 巻 1 号 p. 23-28
    発行日: 2022/02/25
    公開日: 2022/06/19
    ジャーナル フリー

     困難な状況にある学習者の支援は難しい. 効果的に支援することは病院・大学等の医育機関の責務の1つである. 従来は, とかく学習者に焦点が当たるバイアスがあり精神論で説得されがちであった. しかし教育現場で困難な状況にある学習者が生まれる要因には, 実は学習者の他, 教育者, 環境も挙げられる. さらに各要素を分析する際にも, 教育学・心理学・文化等からのアプローチがある. 今後は, まず, 支援者一人で複数の視点を持つことを提案したい. しかし支援者にはおかれた文脈があり, 多面的に見ることには限界がある. したがって複数の立場の, 複数の支援者が, 複数の視点をもちより, 大局的視座が担保された支援体制が医育機関には期待される.

  • 藤江 里衣子, 川上 ちひろ, 堀田 亮, 西城 卓也
    原稿種別: 研究論文
    2022 年 53 巻 1 号 p. 29-34
    発行日: 2022/02/25
    公開日: 2022/06/19
    ジャーナル フリー

     本稿では, 「学業不振が見られる学生」の支援として, 医療系学生の架空事例を以下の3つの視点から検討する. 1つ目は認知・神経心理学的視点から, 「認知特性と学習方略の不一致」および「高次脳機能障害」の可能性について述べる. 支援では, 特性の見極めと, 適切な学習方略の取り入れが大切になる. 2つ目は臨床心理学的視点から, 「アイデンティティ発達」の課題により「うつ状態」を呈している可能性を論じる. 支援には, 自己理解と環境調整が求められる. 3つ目は神経発達症の観点から, 「限局性学習症」の可能性を考える. この場合も, 特性に合う学習方略の工夫や, 継続的な動機づけが必要となる. 既述のような個別的理解に向け, 部門間の連携も期待される.

  • 堀田 亮, 川上 ちひろ, 藤江 里衣子, 西城 卓也
    原稿種別: 研究論文
    2022 年 53 巻 1 号 p. 35-41
    発行日: 2022/02/25
    公開日: 2022/06/19
    ジャーナル フリー

     本稿では「コミュニケーションが苦手な学生」の支援として, 薬学生の架空事例を以下の3つの視点から検討する. 1つ目は, 発達・社会心理学的視点から「コミュニケーションの未学習, 誤学習」および「現実, 理想, 当為自己間の不一致」の可能性を述べる. 支援では, アサーションスキルの習得が有効となりうる. 2つ目は, 臨床心理学的視点から「社交不安障害」や「自己愛」の観点から見立てる. 支援では薬物療法と認知行動療法について論じる. 3つ目は, 神経発達症の観点から「自閉スペクトラム症」の可能性を考える. この場合, 自己理解や自己肯定感を高める関わりが重要となる. 支援には困難さの原因の正確なアセスメントことが求められる.

  • 川上 ちひろ, 堀田 亮, 藤江 里衣子, 西城 卓也
    原稿種別: 研究論文
    2022 年 53 巻 1 号 p. 43-48
    発行日: 2022/02/25
    公開日: 2022/06/19
    ジャーナル フリー

     本稿では「臨床現場で業務がうまくこなせない新人医療者」の理解に向けて, 具体的な架空事例を挙げてその理由を3つの視点から検討し, それぞれの支援例を示した. 1つ目は, 環境因子の視点から「学習者の性格と環境の齟齬」と「学習者自身の環境の困難さ」の可能性で, 本人と環境とをいかにマッチさせていくかが重要である. 二つ目は, 臨床心理学の視点から「双極性障害」の可能性であり, 専門医を受診し, 診断に応じた専門的な治療的介入が必要となる. 三つめは, 神経発達症の視点から「注意欠陥・多動症」の可能性であり, 自己理解と特性に見合った周囲の関りが重要となる. 周囲のスタッフを含む職場環境の整備も重要である.

  • 下井 俊典, 川上 ちひろ, 西城 卓也
    原稿種別: 研究論文
    2022 年 53 巻 1 号 p. 49-56
    発行日: 2022/02/25
    公開日: 2022/06/19
    ジャーナル フリー

     保健医療福祉領域の専門職養成課程では, 「座学はできるのに実技が苦手」という学習者が少なからず存在する. この「座学はできるのに実技が苦手」だということが, なぜ生じるのかについては, 「多重知能理論 (Multiple Intelligence Theory) 」で説明することが可能である. 同理論では, 我々人間は空間的知能, 音楽的知能, 身体運動的知能の3つの知能を複合的に活用しながら情報入力していると考えられている. このため, 我々教育者としては, まず, 目の前の学習者が, どのような認知的個性を持っているのか, という視点を持つことで, そうした学習者に対する足場かけのバリエーションや準備できる学習機会を多様にすることが可能になると考える.

  • 清水 郁夫, 川上 ちひろ
    原稿種別: 研究論文
    2022 年 53 巻 1 号 p. 57-63
    発行日: 2022/02/25
    公開日: 2022/06/19
    ジャーナル フリー

     いわゆる「問題をもつ」学習者の「問題」は, 学習者に内在するもののほかに, 教育者, システムといった外在的な問題も存在する. 本稿では, この外在的問題が顕在化する一例として, 医療安全教育をとりあげる. 直近20年での医療安全管理は, 失敗した事例を非懲罰的に分析してシステム改善を目指す手段が主流であったが, 当事者の説明責任とのバランスをとることも重視され, 教育の重要性が増している. しかし, 失敗から個人の研鑽を促す動機付けには障壁がある. 心理的安全性を担保し, 自己決定理論に基づいた動機付けへの配慮を行い, さらに失敗観そのものを転換するSafety- II を併用することで, 医療安全教育における「問題」を克服することが期待される.

短 報
実践報告―新たな試み―
  • 横尾 英孝, 熊谷 仁, 伊藤 彰一, 横手 幸太郎
    原稿種別: 研究論文
    2022 年 53 巻 1 号 p. 83-87
    発行日: 2022/02/25
    公開日: 2022/06/19
    ジャーナル フリー

     患者が増加の一途をたどる糖尿病の治療において, インスリン療法の重要性はより一層高まっている. しかし, 実臨床では患者の心理的抵抗や, 医師の患者教育に対する懸念により, インスリン導入が遅れているとの報告がある. その一因として, 医師が実際のインスリン自己注射や患者側の視点を十分に理解していないことが考えられ, これらを学生時代から効果的に学習する方略を導入した. 本教育実践は臨床実習中の医学部学生を対象に, インスリン注射模型を用いた経験学習や担当患者へのインタビュー, 各自の体験の共有や小グループ学習で構成され, 学生が医療者と患者のインスリン療法に対する認識の違いを理解するのに有用と考えられ, ここに報告する.

部会報告 : 第21期プロフェッショナリズム部会 プロフェッショナリズム教育方略 連載第13回
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