医学教育
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学生はテュートリアルをどう捉えているか (1)
基礎医学教育へのテュートリアルの導入
福井 由理子石原 陽子山浦 常松田 隆子肥塚 直美尾崎 眞渡辺 伸一郎神田 尚俊大澤 真木子成松 明子石島 正之東間 紘高倉 公朋
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2000 年 31 巻 6 号 p. 457-464

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抄録

東京女子医科大学では, テユートリアルを1990年度入学者より漸次4学年まで導入した. 基礎医学教育における本教育法の有用性を検討するために, 1997年1月に2年生を対象にアンケート調査を行った. 資料や情報を収集し自己学習と討論により理解に達するという知識の習得の仕方がある程度習慣化したと認識している学生が多く, 特に対人技能が向上したと考える学生が多かった. 一方, 論理的な思考力や多面的なものの見方などの能力が培われてきたと認識している学生は相対的に少なかった. これらの結果から, テユートリアルにより開発が望まれる能力がどの程度培われてきたかを, 学生自身が認識できる評価法の開発および実施の検討が早急に必要であることが示唆された.

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