2004 年 35 巻 3 号 p. 161-165
医師臨床研修制度が36年ぶりに抜本的に改革された. 従来の主として大学病院において, 入局予定の診療科を中心に研修していた臨床研修制度が, 基本的な総合診療能力を修得するために, 将来希望する専門領域にとらわれず, 内科, 外科, 救急を中心に研修するプログラムを基本とする制度に大きく変換された. 研修を受ける研修医ばかりでなく, 研修病院側も指導体制の整備などにより活性化されるものと期待される. 当然卒前医学教育のカリキュラムも大きな影響を受け, 良き医師養成を目的とした医学教育の改革も行われているところである.