医学教育
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麻酔科における卒後教育のあり方
麻酔標榜医取得までの3年間の経験例
高橋 長雄高崎 真弓内藤 裕史
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1973 年 4 巻 1 号 p. 24-29

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抄録

1人の麻酔科医が, 標榜医取得までの3年間に行なった研修の実例を報告した.
1) 1カ月の麻酔症例は24.5例.
2) 1週間の麻酔時間は13時間51分.
3) 1症例の麻酔時間は2時間20分である.
4) 全身麻酔83%, 部位麻酔13%, 静脈麻酔のみは4%である.
5) 全身麻酔の薬物ではhalothaneが80%をしめている.
6) 部位麻酔では脊椎麻酔が59%, 硬膜外麻酔が33%の割合である.
これらを著者らの1人がアメリカでトレーニングを受けたときの症例と比べると1) と2) に違いはあるが, 使用する麻酔薬や麻酔方法に大きな違いはない.
麻酔科医はあらゆる年代の患者に接し, あらゆる種類の手術の麻酔を経験することが望ましい.そしていついかなる時でも, 患者にもっとも良い麻酔を行なえるようになるために, この研修期間にあらゆる麻酔方法に習熟することが必要である.

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