抄録
1959年6月から同年10月まで茨城県下の3地区で牛舍と豚舎からのハエの発生状況とそれに伴なう活動成虫の調査を人家内と対象畜舎にて行なつた.その結果牛3舍, 豚2舍にそれぞれ5日間ふませた敷わらから発生したハエは全部で7科13属17種であつた.質的には牛舎, 豚舎共にイエバエ科が最も多く, 量的には両者共サシバエの多量の発生をみた.活動成虫は人家内でハエ取り瓶及びハエ取りリボンいずれにてもイエバエが大部分を占めヒメイエバエがこれにつぐ.畜舎のハエ取りリボンにはサシバエの多くの附着をみ, 次いでイエバエ, ヒメイエバエ, チャバネヒメクロバエが主なものである.