2004 年 20 巻 1 号 p. 3-8
δ および ε プロテオバクテリアに属する18種(13 属)についてHPLCとGCによるポリアミン分析を行なった。δ サブクラスでは,海水産ミキソバクテリア(Myxococcales 目)の Enhygromyxa 属1種と Haliangium 属2 種と Plesiocystis 属1種ではスペルミジンが主ポリアミンであり,Desulfuromonadales 目の鉄(Ⅲ)還元性 Geobacter 属2種と Pelobacter 属2 種でもスペルミジンが主ポリアミンであった。Bdellovibrio 属のB. bacteriovorus はポリアミンを欠き,Bacteriovorax 属の B. starrii はプトレスシンとスペルミジンを,B. stolpii はスペルミジンおよびホモスペルミジンを含有していた。Desulfovibrio 属,Desulfacinum 属,Desulfobulbus 属,Desulfococcus 属,Desulfurella 属の硫酸塩還元菌ではスペルミジンが共通する主ポリアミンであったが,カダベリンを有する種も存在した。ε サブクラスでは,Sulfurospirillum 属の3 種では主ポリアミンはスペルミジンであったが,1 種のみカダベリンも有していた。Thiomicrospira denitrificans は ε サブクラスの1 系統に位置していて,主ポリアミンとしてカダベリンとスペルミジンを含有していた。これらのポリアミン分析データは δ および ε サブクラスにおける属または種レベルでの化学分類マーカーとして有用と思われた.