2023 年 39 巻 1 号 p. 33-40
藻類における細胞内ポリアミン成分構成のカタログ化のため,古色素体類(Archaeplastida)に位置する灰色藻植物門,紅藻植物門,緑藻植物門に属する新規の各2株(2種),14株(10種),27株(22種)から酸抽出したポリアミン画分を高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)と高性能ガスクロマトグラフィー・質量分析(HPGC-MS)により追加分析した.灰色藻植物門の Cyanophora と Glaucophyra はプトレスシンとスペルミジンであった.紅藻植物門では,単細胞好熱性 Cyanidium,Cyanidioschyzon,Cyanidiococcus はプトレスシン,スペルミジン,スペルミンで,Galdieria ではノルスペルミジン,ノルスペルミン,サーモスペルミンが追加.多細胞海産 Asparagopsisではホモスペルミジンとアミノプロピルホモスペルミジンなどが,多細胞淡水産 Hildenbrandia ではカルドペンタミン,サーモペンタミンなどが追加された.緑藻植物門では,Carolibrandtia,Picochlorum,Auxenochlorella,葉緑体欠損 Prototheca はプトレッシン,スペルミジン.共生藻 Protodesmus にはノルスペルミジンが追加.Coccomyxa と共生藻 Asterochloris ではノルスペルミジン,ホモスペルミジン,スペルミンが追加.Graesiella と細菌食能を有する Pyramimonas と Pterosperma ではプトレッシン,スペルミジン,ノルスペルミジン.氷雪藻 Chloromonas ではジアミノプロパン,プトレッシン,スペルミジン,ノルスペルミジン. Gymnomonas ではプトレッシンのみであった.