2014 年 32 巻 4 号 p. 261-266
逐次近似応用再構成(Adaptive Iterative Dose Reduction 3D: AIDR 3D)によるX線被曝低減が期待されるが,効果をどの程度にするかは各施設でさまざまである.本稿では320列CTとファントムを使用し,CT値と空間分解能とノイズ特性を,フィルタ補正逆投影法(filtered back projection: FBP)とAIDR 3Dで評価し,同等画質となる設定を検討した.実験結果ではAIDR 3D Mild・指定SD 15が限界値であることが判明したが,運用では画質に余裕をもたせて指定SD 14を採用した.なお,これによるX線被曝はCTDIvol換算で50%低減した.