2019 年 37 巻 5 号 p. 217-229
陽電子放射断層撮影(positron emission tomography; PET)スキャンは,がんの発見などの病気診断で注目されている.PETスキャンにおいて鮮明な画像を得ようとすればS/N比を上げる必要があり,これは観測時の被曝量増加につながる.このため,被曝量を抑えつつ,画像のS/N比を上げることが望まれている.本研究ではこの問題に対して,実画像表現とサイノグラム表現のそれぞれにおけるノイズ除去手法を組み合わせた手法を提案する.サイノグラム表現に対するノイズ除去手法としては,辞書学習を用いた手法を適用した.実画像表現に対するノイズ除去手法としては,正則化アプローチに基づいた手法を適用した.このような2種類のノイズ除去手法を組み合わせてノイズ除去を行うアプローチは,従来手法と比較して有効であることを確認した.