2026 年 44 巻 4 号 p. 174-179
医用画像解析では,深層学習により高精度な認識が可能となる一方,専門家ラベルの作成コスト,施設間差,クラス不均衡,解剖学的位置に起因する外観変動,重症度境界の曖昧さが課題となる.本稿では,画像間の関係性,撮影順序,部位情報,クラスター構造,重症度順序といった医用画像に内在するデータ構造を,弱い教師情報または学習制約として活用する筆者らの研究を紹介する.具体的には,グループベースドラベリングのためのソフト・自己制約付きクラスタリング,部位情報と撮影順序を用いた少数教師表現学習,クラスター構造および順序構造に基づく半教師ありドメイン適応を概説し,限られた教師情報から頑健な計算機支援診断モデルを構築するための考え方を述べる.