理学療法の歩み
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特別寄稿
理学療法士をとりまく状況と今後
牧田 光代
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2003 年 2003 巻 14 号 p. 2-7

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抄録
近年の日本の社会状況の変化は著しい。現在, 理学療法士は病院勤務に偏重しているが, 介護保険制度導入以来在宅部門への移動が大きい。今までは勤務先の多くが病院である関係から急性期に対応する理学療法は大きな成果をあげてきたが,今後は維持期に対しての対応が求められる。
また介護保険制度導入により福祉施設の受けた経済的影響は大きい。しかし, 人件費の大幅な縮小が求められる中でも理学療法士を確保したいという要望は多い。これは利用者のニーズによるものが大きいと思われる。対象者が維持期であっても理学療法は必要である。この分野では治療だけではなく, ケアの中での理学療法, 生活の質を上げるための理学療法が中心となる。それには技術に加えて人間関係構築も大きな鍵となる。これらを含め維持期の理学療法を確立することが重要である。
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© 2003 宮城県理学療法士会
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