抄録
医療機能の分化に伴い,継ぎ目のない連携の構築が求められている。社会医療法人将道会では急性期から維持期に至るリハビリテーション(以下,リハ)を展開している。急性期では自宅退院に向け,早期からリハチーム,家族,地域の事業所との連携により,課題の洗い出しを行っている。集中的なリハが必要な場合は,回復期リハ病棟で可能な限りの回復を目指す多職種共同のリハが展開される。維持期では必要に応じて法人内の介護老人保健施設,通所リハ,訪問リハで介護保険サービスが提供されている。法人内であれば対象者の実情に合わせた対応を円滑に行うことが容易に可能である。法人外の場合でも効率のよい連携が行えるように,日ごろから高頻度の情報交換や法人内のサービス公開など顔の見える連携に取り組んでいる。周辺自治体と協力し介護予防事業も展開しており地域住民が安心して暮らせる医療・福祉ネットワークの構築を目指している。