2019 年 30 巻 1 号 p. 42-45
〔目的〕他院から回復期リハビリテーション病棟に転院してきたTHA症例のカップ設置位置を後方視的に調査し,生活指導におけるリスク管理上の問題に関して検討することである。〔対象と方法〕2010年1月から2017年9月までに当院へ転院したTHA症例9名,11肢とした。カップ設置位置については外方開角および前方開角を指標とした。〔結果〕Lewinnekによりセーフティーゾーンであると示された外方開角における角度範囲から外れていたのは2肢であった。同様に,前方開角における角度範囲から外れていたのは3肢であった。〔結語〕回復期リハビリテーション病棟における理学療法および生活指導においては,カップの設置位置も把握することが重要である。