2022 年 33 巻 1 号 p. 3-10
近未来の日本においては,個人の健康意識がより高まるものと考えられる。それは単に身体的側面のみならず,精神的,社会的側面にも考慮されたものでなければならない。その意味で国際生活機能分類における生活機能モデルは活動,参加を促すために医療人として何が出来るのかを検討するツールとして有用であることは間違いない。また,行為のレベルで対象者の生活を考えることも求められている。しかし,理学療法士の専門性を考えた場合には,治療モデルが必要であることも事実である。生活機能モデルと連結可能な治療モデルを構築することは喫緊の課題であり,さらには社会的に求められている予防の観念も包括したモデルが必要である。本論では,その一つの提案として行動制約モデルを取り上げ,予防を射程に入れた理学療法における治療モデルについて説明する。