Papers in Meteorology and Geophysics
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原著論文
SEASAT-1高度計データによる黒潮続流域の海面高度分布のmappingの試み
石崎 廣遠藤 昌宏多田 利義
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1983 年 33 巻 4 号 p. 307-314

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抄録

 SEASAT-1高度計データ (1978年7月28日~8月8日) を用いて、日本東方の黒潮続流域における海面高度分布を求めることを試みた。17本の軌道に沿うデータを用いて、各交差点での高度差の平均二乗根 (RMS) を最小にするように、各軌道毎のバイアスと1次トレンドを求めた。
 これらの補正項を差し引いた後の高度差のRMSは約11cmで、高度計自体の精度 (±10cm) とほぼ同じである。
 海面高度分布は、まず、交差点での平均値だけを用いて主観的に描かれ、次に、すべてのデータを用いて、3次式による2次元のスプライン補間により客観的に描かれた。これら2つの図は、定性的には同じである。用いたジオイドデータに表現されていない海山群の影響と思われる高まりが残っているが、主なパターンは黒潮続流の一部に対応するものと思われる。

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© 1983 気象庁気象研究所
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