Papers in Meteorology and Geophysics
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日本における降水の長期変動の季節特性と地域特性
小口 哲史藤部 文昭
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2012 年 63 巻 p. 21-30

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抄録
   1901~2009年の国内51地点の日降水量データを使って、降水の長期変動を調べた。降水の尺度としては、世界気象機関(WMO)の気候委員会(CCl)や世界気候研究計画(WCRP)で提唱されているものの中から、降水量(PRCPTOT)、降水日数(R1mm)のほか、単純日降水強度(SDII),最大連続無降水日(CDD)、最大連続降水日(CWD)を取り上げた。これらの尺度の年間統計値について、全国平均値の長期変化率(1次トレンド)を見ると、PRCPTOTは0.055%/年の率で減少、R1mmはより大きく0.126%/年の率で減少しており、これに伴ってSDIIは0.076%/年の増加、CDDは0.159%/年の増加、CWDは0.151%/年の減少が認められる。一方季節ごとに各尺度の変化率を見ると、さまざまな地域特性が見られ、そのパターンに季節同士の類似性は少ない。さらに、月ごとあるいは6半旬平均の変化率も、月単位あるいは1~2ヶ月スケールで変動している。こうした変動は降水の長期変化率における季節的特性の一端を捉えていると考えられ、東~西日本で梅雨期間が遅れる傾向など将来気候予測実験で得られた特徴と共通する部分もある。しかし、今回の結果にはデータ数の制約による不確実性が影響している可能性もあり、降水の長期変化の地域性や季節性をより正確に捉えていくためには、それをもたらす循環場に対する研究を進めることが必要であると考えられる。
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© 2012 気象庁気象研究所
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