抄録
体積ひずみ計のような地殻変動データは、降水の影響を受けることがある。降水の影響を受ける地殻変動
データに対して降水補正は有効であり、降水補正にとって唯一の入力値である降水量データの品質は重要で
ある。しかし、降水の影響を受けるものの雨量計が併設されていない地殻変動観測点も非常に多い。そのよう
な観測点に雨量計が併設されていない地殻変動データの降水補正に用いる降水量データについて、どのよう
な降水量データを利用するか検討する必要がある。
気象庁が設置した体積ひずみ計では、全ての観測点に雨量計を併設している。また、気象庁ではアメダスの
雨量計を平均約17km間隔で設置している。さらに、雨量計の観測とレーダーの観測を組み合わせた解析雨量
も作成している。本稿では、これら3つの降水量データによる体積ひずみ計の降水補正の効果を比較した。その
結果、体積ひずみ計に雨量計を併設することの重要性や、解析雨量の有効性が確認された。この結果は、雨
量計が併設されていない地殻変動データの降水補正にとって重要である。