Papers in Meteorology and Geophysics
Online ISSN : 1880-6643
Print ISSN : 0031-126X
ISSN-L : 0031-126X
GNSSによる長期的スロースリップ客観検出手法の応用―短期的スロースリップの検出と長期的スロースリップの規模推定―
小林 昭夫
著者情報
ジャーナル フリー

2021 年 69 巻 p. 1-14

詳細
抄録

Kobayashi(2017)は、GNSSデータの共通ノイズを低減し、1年間の傾斜期間を持つランプ関数との相関を取ることにより、南海トラフ沿い長期的スロースリップの客観検出を行った。ここではこの手法を応用し、南海トラフ沿い短期的スロースリップの客観的な検出を行った。GNSS日値および6時間値について長期トレンドを除き、1週間の傾斜期間を持つランプ関数との相関を取った。本手法により検出された時空間分布は、深部低周波地震の活発化とよく一致していた。また、Kobayashi(2017)は長期的スロースリップに伴う変位を検出したが、ここではその手法を応用して検出された長期的スロースリップの規模推定を行い、先行研究とほぼ一致した結果が得られた。

著者関連情報
© 2021 気象庁気象研究所
feedback
Top