日本菌学会大会講演要旨集
日本菌学会50周年記念大会
セッションID: 144-C
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一般発表(ポスター)
Cryptococcus neoformansのハイブリッド型histidine kinaseに関する機能解析
李 皓曼*清水 公徳川本 進
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抄録
ハイブリッド型histidine kinase(HHK)は多くの真菌で抗真菌剤に対する感受性,浸透圧調節,病原性,菌糸伸長などを制御することが知られているタンパク質リン酸化酵素である。ヒト病原真菌Cryptococcus neoformansはゲノム解析の結果,7個のHHKをコードする遺伝子をもつと推定された。演者らはこのうち,CnNIK1の構造および機能解析について既に報告を行った(2005年日米菌学会合同大会)。今回,CnNIK1以外のHHK遺伝子(HHK2HHK3HHK4HHK5HHK6HHK7)に関する機能を明らかにする目的で,相同組換えによる遺伝子破壊を試みた。遺伝子破壊に用いる遺伝子カセットはオーバーラップPCRにより構築した。また,マーカー遺伝子としてウラシル合成系遺伝子URA5を用いた。B4500(交配型α)由来の栄養要求性菌株TAD1を用いて形質転換を行ったところ,HHK2HHK5HHK6HHK7各遺伝子に関する遺伝子破壊株を取得することができた。それぞれの遺伝子の破壊株についてTLHM2,TLHM3,TLHM1,TLHM4と命名した。これらを異なる交配型の野生型株B3502(交配型a)と交配し,子孫株より破壊遺伝子および交配型aをもつものを得た(TLHM3a,TLHM1a,TLHM4a)。TLHM2については,遺伝子組換え株(ΔHHK2,交配型a)を得ることができなかった。HHK5HHK6HHK7それぞれの遺伝子について破壊された菌株同士(交配型α×a)による交配を行ったところ,かすがい連結,担子器,担子胞子いずれの形成も良好であったことから,本菌においてこれらの遺伝子は交配に必須ではないことが示唆された。現在,HHK3およびHHK4についての遺伝子破壊株の取得,HHK2遺伝子破壊株の野生型株との交配による子孫菌株(遺伝子組換え体)の取得について検討中である。
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© 2006 日本菌学会
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