2019 年 21 巻 1 号 p. 8-14
近年話題となってきている機械学習の方法によると,様々なタスクを自動的にこなす機械を作ることが可能になってきているようです.そんなに有用なのであれば自分の仕事でも使ってみたいと思うのは自然なことでしょう.このような発想を理論物理の研究に持ち込んだという旨の論文が増えてきています.本稿ではそのうちで,人間にとっては(今となっては)簡単なタスクではありますが,「2次元イジングモデルの相転移を見つける」ことができること,及びなぜそれが可能なのかを,機械学習の方法の一般論と合わせて説明します.