日本流体力学会誌「ながれ」
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加速乱流境界層の逆遷移の機構
一条 真古人小橋 安次郎
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1982 年 1 巻 2 号 p. 138-148

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抄録

加速流中におかれた平板に沿う乱流境界層の挙動について実験を行なったもので, 無次元圧力勾蘇数K=ν/U12dU1/dxの最大値は8.8×10-6である.外層域での乱流塊の統計的形状はほぼ相似に保たれており, その挙動は, 間欠係数 (γ) 一定の線上での変化により窺うことができる.加速流の場合, この線上での乱れ強さはあるX位置から急激に減衰するが, この位置は, 種々の方法によって判定される再層流化の開始の位置と一致する.再層流化開始後は壁領域における乱れ強さやレイノルズ応力は減衰するが, とくにレイノルズ応力の減衰はパースト発生率の低下と対応することが確かめられた.この領域における乱れエネルギの発生, 消散は著しく小さい.

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