日本流体力学会誌「ながれ」
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振動格子によって発生する乱れの特性
松永 信博杉原 裕司小松 利光
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1992 年 11 巻 4 号 p. 254-265

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抄録

振動格子乱流の特性量である乱れエネルギー, エネルギー散逸率, エネルギー・フラックス, 渦動粘性係数および乱れの長さスケールの定量化を行った.振動格子乱流を乱れエネルギーの拡散と散逸がつり合った場として, k-ε乱流モデルを用いて数値解析した.基礎方程式系は格子振動中心で仮想的に与えた2つの境界値を用いて無次元化されており, 数値解として普遍分布形が得られた.乱れエネルギーと散逸率の実験結果を数値解析結果に適合させ, 無次元化に用いた2つの基本量を算定し, それらを実験条件と関係づけた.これより, 格子の振動条件と流体の動粘性係数が既知の時, 振動格子乱流の特性量の予測が可能となった.さらに, 得られた結果とこれまで多くの研究者達によって採用されている経験式との比較・検討を行った.

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