抄録
鉄道車両の後流の研究を目的として, 高速走行中の列車の後尾車体面に多数のタフトを設置し, ビデオカメラによりその動きを撮影し, その画像のコンピュータ解析を行った.画像はフレーム毎にコンピュータに取り込まれ, 画像分析によりタフトの角度が求められ, その時系列データより統計量が求められた.タフトの動きには周期性が見られたが, その周期はタフトの位置に依存して異なっていた.さらに, 車体の左右それぞれの側のタフトの平均角度を計算し, 左右両者間の相関関数を求める操作を行った結果, 左右交番渦の放出を示すデータが得られた.