抄録
航空宇宙技術研究所の数値風洞を用いて空間格子点数1283~5123でパッシブスカラーを伴う減衰等方性乱流の直接数値シミュレーションを行い, プラントル数Pr=1.0で, テイラーマイクロスケールレイノルズ数Rλが90から160である発達した乱流場のデータが得られた.その結果, レイノルズ数に依存しない普遍的な速度場および温度場のスペクトルを検証し, 渦度場および温度勾配場の微細構造を可視化して, wormsおよび温度勾配のシート構造を示した.さらに, 発達した乱流における速度, 速度縦方向微分, 速度横方向微分, 温度, 温度勾配の統計を明らかにした.エネルギー散逸のマルチフラクタル構造についても検討を行った.