日本流体力学会誌「ながれ」
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乱流モデルによる海岸林周辺の風速・塩分濃度の数値計算について
野中 善政石本 好孝
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1999 年 18 巻 5 号 p. 336-347

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抄録
海岸松林周辺の風速・塩分濃度に関する数値モデルについて論じている.数値モデルは, κ-∈モデルを基礎とし, 乱流エネルギーが森林ドラッグによって低周波帯から高周波帯に変換される効果を代表する新たなパラメータC4∈を∈方程式の生成項に含めている.また, 方程式系は地形に適合する一般曲線座標によって表されている.シミュレーションの結果は主流方向および鉛直方向の観測データの分布傾向にほぼ一致する.しかし, 斜面頂上および樹冠部付近で観測された極大風速は再現されていない.また, シミュレーションは林後方における停滞あるいは逆流領域の広がりの規模がC4∈にかなり依存することを示している.
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