球に近づく渦輪の挙動と流れ場
1983 年 2 巻 3 号 p. 260-271
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1983 年 2 巻 3 号 p. 260-271
渦輪が球に近づく場合の流れ場を, 主として煙を用いた可視化法によって研究した・その結果, 2次元の場合に渦輪に対応すると考えられる渦対は, 円柱を飛び越えないが, 渦輪では球を飛び越えることが判った.又, 剥離が原因で生じる2次渦輪の発生, 並びにそれと主渦との干渉の様子が可視化された.渦輪の運動状態から球を飛び越える前後の渦輪の特性を測定し, その特性を用いて渦輪の循環と運動エネルギーの減衰の様子を推定した.なお, 実際の流れ場の粘性効果を明らかにするためにLewisの解とWangの解にもとついて数値計算を行った.計算と測定との結果の違いは, 飛び越した後に著るしく現れるが, これは理論では剥離現象が考慮されていないことに起因している.
