抄録
非線形偏微分方程式の解析に用いられている1助変数群による変換を, 微分摂動方程式の概念を導入することにより, 簡略化し, さらに一般化した.解析方法は, 基礎方程式を助変数で微分し, 結果として得られた方程式を形式的に解くことによって, 助変数に関する微分方程式, すなわち微分摂動方程式を求めるものである.さらに, その微分摂動方程式を適当な初期条件のもとで助変数で積分すれば, 基礎方程式の解と解との間の関係を与える変換が得られる.
この理論の応用として, Burgers方程式のBäcklund変換及びCole-Hopf変換を求めた.