抄録
円形オリフィスから一定周波数で次々に発生する渦輪によって構成される渦輪列を, 煙可視化法を用いて16ミリ・シネカメラで撮影して, 渦輪列内の渦輪の干渉現象を研究した.渦輪発生周波数を一定にして, オリフィス出口速度を増すときに現れる干渉現象は, 順番に, 微弱渦群干渉モード, 不規則合体モード, 合体モードおよび追抜きモードの4種類に分類された.また, オリフィス出口速度を, 合体モードおよび追抜きモードの場合の値として, 渦輪発生周波数を半減したとき現れる干渉現象を凍結干渉モードと名付けた.合体モードおよび追抜モードにおいて, 相次ぐ2個の渦輪の最初の合体または追抜き位置は, ほぼオリフィス直径に等しい長さにわたって変動した.この変動の説明として一種のフィード・バック機構が提案された.