抄録
ARDS/ALIの画像診断としては,胸部単純X線上での両側性の浸潤影と定義されているが,単純撮影のみでは,陰影の発見に限界があることが知られており,診断にはまだいくつかの問題点が残されている.その診断に関しては,近年,CT(computed tomography)画像に関する検討により,病理学的病期との対比の重要性が報告されており,その診断にHRCT(high-resolution CT)撮像は欠かせない.HRCT画像による治療反応性や予後との比較が多く報告されており,その画像診断による病態把握の発展がますます期待される.