日本内科学会雑誌
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III.治療
2.薬物療法の有効性と限界
長谷川 直樹
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2011 年 100 巻 6 号 p. 1575-1581

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抄録
ALI/ARDSは肺における過剰な炎症反応(免疫反応)と考えられ,抗炎症薬作用を有する薬剤が臨床試験されてきたが,死亡率の改善は得られていない.しかし失敗の積み重ねにより病態の解明が進み,症候群としての診断基準の限界が指摘されている.また,予後や重要度に関するバイオマーカーの利用や死亡率以外の評価項目の適用,観察研究に基づく解析,などを利用して薬物療法の効果を期待できる症例を前向き,後向きに選択する研究も注目されている.
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© 2011 一般社団法人 日本内科学会
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