日本内科学会雑誌
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VIII.ウイルス感染症
國島 広之
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2017 年 106 巻 11 号 p. 2367-2372

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抄録

不明熱を含めた発熱時におけるウイルス感染症では,プライマリ・ケア領域ではEBウイルス(Epstein-Barr virus:EBV)感染症とサイトメガロウイルス(cytomegalovirus:CMV)感染症がしばしばみられる.EBVによる初感染では,発熱,リンパ節腫脹,扁桃腫大,脾腫を伴い,末梢血に異型リンパ球がみられる.ペニシリン系薬で発疹がみられることから,溶連菌性扁桃腺炎との鑑別が重要となる.CMV感染症も近年の抗体陰性者の増加に伴い,感受性者が増加していることから,丁寧な評価が必要である.

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© 2017 一般社団法人 日本内科学会
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