日本内科学会雑誌
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今月の症例
解剖学的脾臓低形成患者が侵襲性肺炎球菌感染症を罹患した1例
安藤 遼松坂 俊清水 拓萬 春花小松 彩美永井 友基星 哲哉芹澤 良幹
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2018 年 107 巻 12 号 p. 2505-2512

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抄録

60代,男性.構音障害,倦怠感で救急搬送,来院時軽度の意識障害を認めた.髄液検査で白血球増多があり,血液培養及び髄液培養で肺炎球菌を認め,細菌性髄膜炎,侵襲性肺炎球菌感染症と診断,経過中に硬膜外膿瘍を合併し,標準期間以上の抗菌薬治療を要した.来院時のCT(computed tomography)で解剖学的脾臓低形成を認めており,当院での侵襲性肺炎球菌感染症と解剖学的脾臓低形成の関係を検討したところ,重症化及び膿瘍形成との関連性が示唆された.

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© 2018 一般社団法人 日本内科学会
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