2019 年 108 巻 6 号 p. 1114-1118
喘息の主病態は,Th2(T helper cell type 2)リンパ球及び2型自然リンパ球(group 2 innate lymphoid cells:ILC2)が引き起こす2型免疫であり,IL(interleukin)-4,IL-5ならびにIL-13といった2型サイトカインが関与している.これらサイトカインは,重症喘息に対する生物学的製剤の治療標的としても重要である.非2型免疫の病態も存在し,その代表としては,Th17リンパ球が引き起こす好中球性炎症がある.患者における気道炎症を把握することは,治療薬の選択に結び付く点において重要である.