喘息の気道炎症の病態解明が進み,フェノタイプやエンドタイプによる層別化が行われ,重症喘息に対する生物学的製剤による治療が行われている.2009年に抗IgE(immunoglobulin E)抗体が最初に認可され,その後,好酸球性喘息に対して抗IL(interleukin)-5抗体や抗IL-5受容体α抗体が使用可能となり,非薬物療法である気管支熱形成術(気管支サーモプラスティ,bronchial thermoplasty:BT)も導入された.新たな生物学的製剤の有効性が次々に示され,重症喘息の治療の幅がさらに広がることが期待される.