日本内科学会雑誌
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III.血管性認知症
猪原 匡史
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2020 年 109 巻 8 号 p. 1519-1525

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抄録

脳は全身の2.5%の重量でありながら,全身の20%近い血液が灌流する臓器であり,循環障害が認知症に直結する.結果として起こる血管性認知症は,①認知症があり,②画像上,脳血管障害がみられ,③両者の因果関係がある,という3点を満たすことがその診断の要諦である.超高齢社会では,Alzheimer型認知症にもしばしば脳血管障害の合併がみられ,認知症診療には「ヒトは血管と共に老いる」という視点が重要である.

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© 2020 一般社団法人 日本内科学会
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