日本内科学会雑誌
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今月の症例
抗マラリア薬予防内服にもかかわらず発症しPCRで診断に至ったコンゴ民主共和国帰国後の四日熱マラリアの1例
山下 直生栃谷 健太郎岩本 伸紀青木 一晃元林 寛文山本 舜悟清水 恒広
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2021 年 110 巻 1 号 p. 85-91

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抄録

24歳,男性.コンゴ民主共和国に半年間滞在し,ドキシサイクリンを帰国後2週まで内服した.帰国後43日から72時間毎に発熱を認め,50日にアーテメター/ルメファントリン錠の内服開始,51日に当院を受診した.血液塗抹検査,迅速診断キットは陰性であったが,PCR(polymerase chain reaction)で四日熱マラリアと診断した.四日熱マラリアは潜伏期間が長く,検査で偽陰性が多いため,注意が必要である.

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