2021 年 110 巻 6 号 p. 1076-1084
抗線維化薬の登場により,従来,抗炎症薬療法しか行えなかった間質性肺疾患(interstitial lung disease:ILD)の治療が大きく変化している.進行性線維化を来たすILDに対しては抗線維化薬が適応になることより,初診ILD患者の状況を早急に見極めることが必要である.そのために,一般内科医によるILDの十分なスクリーニング,呼吸器専門医による適切な検査と多職種による議論を交えた診断・治療が必要となり,これまで以上に連携した医療が必要となる.