日本内科学会雑誌
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今月の症例
髄膜浸潤し治療抵抗性であったが臍帯血移植が著効し寛解を維持している高齢者急性型ATLの1例
片山 真紀天野 逸人田中 晴之森井 武志木村 弘
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キーワード: ATL, 臍帯血移植, GVL効果
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2009 年 98 巻 10 号 p. 2595-2597

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抄録
急性型成人T細胞白血病(adult T-cell leukemia:以下ATLと略す)は予後不良の疾患である.症例は66歳,男性.くすぶり型ATLから約3年半の経過で急性型へ移行した.髄膜浸潤も認め抗癌薬の髄腔内注射と全身化学療法後に非寛解の状態で臍帯血移植を行った.移植片対抗白血病効果(graft versus leukemia:以下GVLと略す)を誘導する目的で免疫抑制薬を早期に漸減しDay 60で中止することができた.Day 350現在寛解を維持している.
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© 2009 一般社団法人 日本内科学会
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