日本内科学会雑誌
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自己免疫状態を伴い,著明な貧血をきたし内視鏡的に特異な所見を示したgastric antral angiodysplasiaの1例
根橋 良雄桑原 三郎矢口 誠鳥居 泰志外山 圭助鈴木 和信木村 幸三郎
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1989 年 78 巻 7 号 p. 978-979

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抄録

57才,女性.治療抵抗性の貧血のため来院,内視鏡で胃の全周にわたり幽門前庭部より幽門輪へ縦走する蛇行した発赤帯が認められ,胃切除後,貧血は改善した.切除胃の病理組織で,粘膜固有層の毛細血管と細静脈の拡張および血栓形成,粘膜下層に拡張した動脈と静脈を認め, gastric antral angiodysplasiaと診断した.特異な内視鏡所見,甲状腺機能低下症および自己抗体陽性所見を認めた点について,考察を加え報告する.

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