東海大学東京病院内科
東京大学医学部第四内科
1990 年 79 巻 1 号 p. 106-107
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著明な腎石灰沈着症を認めたBartter症候群を経験した.症例は34才,女性.クリアランス試験では,ヘンレ上行脚のみならず近位尿細管にもNaCl再吸収障害の存在を示唆する所見が得られ, Steinの分類では, II型Bartter症候群に相当するものと思われた.また本例では,腎石灰沈着症の病因と思われる持続的な高Ca尿症を認めたが,この病因として,かかるNa, Cl再吸収障害に伴うCa再吸収障害の関与が強く疑われた.
日本内科学会会誌