日本内科学会雑誌
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2.腎不全を示すネフローゼ
病態,治療と予後
富野 康日己平野 圭
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キーワード: 循環血漿量
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1993 年 82 巻 11 号 p. 1786-1790

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抄録

急性腎不全を示すネフローゼ症候群の原因には, (1)循環血漿量の減少, (2)急性尿細管壊死, (3)腎静脈血栓, (4)原疾患(腎炎)の増悪, (5) cycloxygenaseの阻害, (6)間質の浮腫, (7)アレルギー性間質性腎炎などがあげられている.薬物治療としては,ループ利尿薬の大量投与とアルブミンの静注が主体であり,ネフローゼ症候群には副腎皮質ステロイドが用いられる.予後は一般に良好であるが,早期診断と早期治療がなによりも大切である.

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