日本内科学会雑誌
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VII.経腸栄養療法
松枝 啓
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1996 年 85 巻 7 号 p. 1085-1097

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抄録

吸収不良症候群と蛋白漏出性胃腸症を来す疾患において経腸栄養療法を合理的に施行し治療効果をあげるためには, 1)吸収不良症候群と蛋白漏出性胃腸症の病態に適合する経腸栄養剤を選択し, 2)経腸栄養療法の合併症を予防し,そして3)患者の苦痛を軽減するための器具の選択に留意することなどが必要となる.とくに,病態に適合する経腸栄養剤の選択では,各種栄養剤の組成の相違を把握するのみならず3大栄養素の消化吸収の病態生理を考慮して栄養剤の選択を行うことが重要である.このような観点を考慮して,吸収不良症候群と蛋白漏出症候群における経腸栄養療法を解説した.

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