日本内科学会雑誌
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C型慢性肝炎治療の最前線
平松 直樹林 紀夫
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2004 年 93 巻 1 号 p. 170-177

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抄録
C型慢性肝炎に対する抗ウイルス療法, IFN/リバビリン併用療法の出現により新たな展開を迎えている.難治性であるGenotypel型高ウイルス量症例に対する併用24週投与では,著効率は約20%と従来のIFN単独投与の2倍以上の治療効果が認められている.著効率のさらなる上昇のためには,高率な治療後の再燃率(70~80%)を低下させることが重要である.治療後の再燃はHCV RNA陰性化時期と密接な関係があり,併用24週投与では, 12週以降にHCV RNAが陰性化した症例では,ほぼ全例に再燃がみられる.この対策としては,併用長期投与が最も有効であるが,本邦では保険適応が認められていないため,現時点で併用24週投与後IFN単独24週投与を行うことにより,再燃が抑制され,著効へと導ける可能性がある.また,現在,臨床治験中のIFN徐放剤Pegylated IFN (Peg-IFN)とリバビリンの併用療法は,利便性や治療法は,利便性や治療効果に優れ,近い将来, C型肝炎の治療の中心になることは疑いない.
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