日本内科学会雑誌
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5.肺炎
稲松 孝思
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2004 年 93 巻 12 号 p. 2553-2558

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抄録

高齢者剖検例の3割弱で肺炎が直接死因となっており,抗菌薬の進歩によっても減少していないことの必然性について述べた.高齢者肺炎における宿主条件,起炎菌の特徴,臨床病型を(1)平素元気な高齢者の肺炎, (2)慢性肺疾患患者の肺炎, (3)誤嚥性肺炎, (4)末期肺炎に分けることの意義について述べた.その上で,診断,治療,予防の要点を述べ,肺炎治療における侵襲的処置の意味,それを行わないことの倫理的問題などに言及した.

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