抄録
領域気象モデルWRFにより、2000年代及び擬似温暖化手法による2050年代の気候解析を行った。WRFの解析値を東京管区気象台における観測データと比較し、WRFの解析値が風速の出現頻度を概ね再現することを確認した。また、WRFの結果に基づく2000年代から2050年代にかけての風速の出現頻度とワイブル係数の将来変化を評価した。沿岸部に位置する都市においては2050年代にかけて弱風側の風速の出現頻度が増加しワイブル係数が小さくなる一方で、比較的内陸側に位置する都市においては2000年代と2050年代における風速の出現頻度がほとんど変化しないという結果が得られた。